後遺障害等級13級とは?認定基準や慰謝料などを解説

2025年9月15日 カテゴリー:後遺障害

後遺障害等級13級とは?認定基準や慰謝料などを解説

後遺障害等級13級は、14段階に分類された後遺障害等級の中で2番目に症状が軽い等級です。11の症状が後遺障害等級13級に分類されています。

後遺障害13級の認定を受けるにはどうしたら良いの?」「13級に認定された場合の慰謝料の金額はいくら?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、後遺障害等級13級の主な症状と認定基準および後遺障害慰謝料と逸失利益について解説します。後遺障害等級の申請を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

後遺障害等級13級の主な症状と認定基準

後遺障害等級は、1級から14級までに分類されており、数字が大きくなるほど症状は軽くなります。13級は、その中で2番目に軽い等級です。

後遺障害等級13級の症状は、次のとおりです。

後遺障害等級13級に該当する主な症状

  • 1.一眼の視力が〇・六以下になつたもの
  • 2.正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  • 3.一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  • 4.両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  • 5.五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  • 6.一手のこ指の用を廃したもの
  • 7.一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
  • 8.一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
  • 9.一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
  • 10.一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
  • 11.胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

参照:後遺障害等級|自賠責保険・共済紛争処理機構

それぞれの症状について、具体的な内容を解説します。

1.一眼の視力が〇・六以下になつたもの

1号の「一眼の視力が0.6以下になったもの」とは、交通事故が原因で視力が0.6以下になった状態を指します。ここでの視力はメガネやコンタクトレンズを装着しての矯正視力のことです。交通事故が原因であると認められるためには、事故前の視力検査の結果が必要です。

なお、片目だけでなく両目の視力が0.6以下になった場合は、より重い後遺障害等級9級1号に該当します。

2.正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの

複視の症状」とは、物が二重に見える症状のことです。複視は、目の周りの筋肉が麻痺することによって起こります。つまり、交通事故により目の周りの筋肉に麻痺が残り、物が二重に見える状態が後遺障害等級13条2号に該当します。

なお、正面を見た場合の複視については、より重い後遺障害等級10級2号の症状です。

3.一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの

半盲症」とは、視界の右半分もしくは左半分が見えなくなる視野障害のことです。「視野狭窄」は視野が狭くなる視野障害、「視野変状」は視野の一部に点状や斑模様の欠損が生じる視野障害のことです。これらの症状のいずれかにより視野が欠け、通常の視野の60%以下となった場合は、後遺障害等級13級3号に該当します。

両目の視野障害については、より重い後遺障害等級9条3号に該当します。

4.両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの

まぶたの一部に欠損」とは、まぶたを閉じたときに黒目は隠れるものの白目の一部が露出してしまう状態のことです。「まつげはげ」とは、片目のまつげの半分以上がはげて生えてこなくなった状態を示します。

5.五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの

歯科補綴」とは、歯が欠けたり、抜けたりした場合に人工の歯や補綴物(ほてつぶつ)で歯の機能を回復させる治療方法のことです。入れ歯やインプラント、金属の被せ物などが歯科補綴の具体例です。

13級5号は、歯科補綴が5本以上の場合に認定される等級です。歯科補綴が3〜4本の場合は14級2号が、7本以上になると12級3号が認定されます。

6.一手の小指の用を廃したもの

指の「用を廃した」状態とは、次のいずれかの状態を示します。

指の用を廃した状態

  • 指が切断された
  • 関節が強直して全く動かせない状態となった
  • 末関節の長さの半分以上を失った
  • 第二関節、第三関節を失った、可動域が1/2以下に制限された

片手の小指が「用を廃した」状態になった場合は、13級6号の該当性が問題となります。指の「用を廃した」状態については、手なのか、足なのか、どの指なのか、何本なのかによって、さまざまな等級認定の対象となっています。

片手の親指以外の指の骨について、一部が欠損した場合には14条6号該当性が問題となります。後遺障害認定を受けるには、レントゲン写真により医学的な見地から骨の欠損が認められるだけでなく、それが交通事故の影響によるものと判断されなければなりません。

親指の骨の一部が欠損した場合には、13級7号の「一手のおや指の指骨の一部を失ったもの」に該当するかが問題となります。骨の欠損の程度によっては、「指の用を廃したもの」として、より高い等級認定を受ける可能性もあります。

7.一手のおや指の指骨の一部を失つたもの

片手の親指の骨について一部が欠損した場合は、13級7号該当性が問題となります。親指以外に骨の欠損があるときには、14級6号に該当するかが問題となります。

骨の欠損の程度が大きい場合には、指の「用を廃した」状態として、より重い等級認定の対象となる可能性があるため注意が必要です。

8.一下肢を一センチメートル以上短縮したもの

片方の下肢の上前腸骨棘から下腿内果下端までの長さが、もう片方と比べて1センチメートル以上短くなった場合、13級8号該当性が問題となります。上前腸骨棘とは、骨盤の出っ張り部分、下腿内果下端とはくるぶしの内側部分のことです。

つまり、レントゲン写真で確認したときに、骨盤からくるぶしにかけての長さが他方よりも1センチメートル以上短くなっていることが確認できた場合は、13級8号が認定されます。

なお、3センチメートル以上短縮された場合は、より重い10級8号に該当するかが問題となります。

9.一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの

足指を失った」とは、足指が中足指節関節から切断された状態のことです。中足指節関節とは、足指の根元にある関節のことを言います。第三の足指とは中指のことです。つまり、中指、薬指、小指のうち1本もしくは2本が根元から切断された場合に13級9号に該当するかが問題となります。

中指、薬指、小指が3本とも欠損してしまった場合は、より重い12級11号の該当性が問題となります。

10.一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの

第二の足指とは人差し指のことです。つまり、次のいずれかに当てはまる場合に13級10号が認定されます。

13級10号に該当する具体的なケース

  • 片足の人差し指が「用を廃した」状態となったとき
  • 片足の人差し指に加えて、中指、薬指、小指のいずれか1本が「用を廃した」状態となったとき
  • 片足の中指、薬指、小指の3本が「用を廃した」状態となったとき

11.胸腹部臓器の機能に障害を残すもの

胸腹部臓器の機能障害とは、消化器・泌尿器の機能障害のことです。13級11号に該当する具体的な症状としては、次のものが挙げられます。

13級11号に該当する具体的なケース

  • 胃の入口もしくは出口を含む胃の一部を失った
  • 胆のうもしくは脾臓を失った
  • 腎臓を失った、腎臓の機能が低下した
  • 性行為そのものは可能だが生殖器の機能が低下した(睾丸・卵巣の片方を失った)

後遺障害等級13級の慰謝料・逸失利益

後遺障害等級が認定されると、等級に応じた後遺障害慰謝料と逸失利益の賠償を受けられます。ここでは、後遺障害等級13級の後遺障害慰謝料と逸失利益について詳しく解説します。

後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は、交通事故で後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する慰謝料です。後遺障害慰謝料には、次の3つの基準があります。

3つの算定基準

このうち、自賠責基準弁護士基準については具体的な金額が明らかにされています。任意保険基準については算定方法が明らかではありませんが、自賠責基準よりは高いものの、弁護士基準よりかなり低い金額を提案されるケースがほとんどです。

後遺障害等級13級における自賠責基準と弁護士基準での慰謝料額は、次のとおりです。

それぞれの慰謝料額

  • 自賠責基準:57万円
  • 弁護士基準:180万円

自賠責基準と弁護士基準との差は、等級が高くなるにつれて大きくなります。13級では、123万円もの差があります。

自賠責保険における慰謝料と逸失利益を含めた賠償金の上限額は139万円です。弁護士基準では、逸失利益だけでも数百万円になるケースがあります。つまり、後遺障害慰謝料と逸失利益を合算すれば、自賠責基準と弁護士基準との差はさらに広がります。

逸失利益

逸失利益とは、後遺障害によって将来得られるはずだった利益が得られなくなることに対する損害賠償です。

逸失利益の計算式は、次のようになっています。

逸失利益の計算式

逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

労働能力喪失率とは、後遺障害によって失われる労働能力の割合を示すものです。等級ごとに目安となる数値が定められており、後遺障害等級13級では9%とされています。

なお、等級に応じた労働能力喪失率は、あくまでも目安に過ぎないため、同じ後遺障害等級13級でも症状によって数値は変動する可能性があります

労働能力喪失期間は、症状固定日から67歳までの年数で計算します。なお、年長者の労働能力喪失期間は、67歳までの年数と、平均余命の2分の1のいずれか長い方の期間が適用されます。

まとめ

後遺障害等級13級は、症状こそ比較的軽度とされるものの、日常生活や就労に影響を及ぼす重大な後遺症です。正確な等級認定を受けるには、医学的な根拠や事故との因果関係を適切に主張する必要があります。

認定結果によって受け取れる慰謝料や逸失利益の金額は大きく変わるため、専門的な知識を持つ弁護士のサポートを受けることが重要です。

後遺障害の申請や、慰謝料・逸失利益の賠償でお困りの方は、ぜひHOPE法律事務所までご相談ください。