交通事故とレッカー費用|搬送費用の賠償は認められる?
2025年7月24日 カテゴリー:車両損害

交通事故に遭い、車両が損傷してその場で走行できなくなることがあります。その場合、事故現場から修理工場までレッカー移動が必要となりますが、この搬送費用は通常、交通事故による損害賠償の対象となります。
ただし、一言でレッカー費用といっても様々なケースがあり、費用をめぐって争いになることも少なくありません。にもかかわらず、法律書籍ではレッカー費用について詳しく解説しているものがほとんどないのが現状です。
今回は、このレッカー費用・搬送費用について分かりやすく解説します。
レッカー費用が損害賠償の対象となるための条件
事故で車両が傷ついた場合でも、必ずしもレッカー費用が賠償対象となるわけではありません。まず重要なのはレッカーの必要性があることです。
レッカーの必要性が認められる典型例は以下のとおりです。
- エンジンや電気系統の故障で走行不能な場合
- 計器類は正常だが、タイヤがボディに干渉するなど安全走行ができない場合
- ウインカーが点灯しない、ランプ類が破損して保安基準を満たさない場合
レッカー費用の「相当性」も必要
必要性を満たした上で、次に問われるのがレッカーの相当性です。
明確な法律上の定義はありませんが、実務上は一次レッカーと二次レッカーで判断が分かれます。
一次レッカー
事故現場から最初にレッカーされた場合を指し、基本的には損害賠償の対象となります。
二次レッカー
一度運ばれた後、別の修理業者に運び直す場合を指します。例えば、当初ディーラーに入庫したが、後に知り合いの修理工場へ運び直すケースなどです。このような場合は、事故当事者の都合による搬送と判断され、相当因果関係がないとして賠償対象外となることが多いです。
二次レッカーでも認められるケースがある
ただし、二次レッカーでも賠償が認められる場合もあります。
- 遠方の高速道路で事故に遭い、最寄りの警察署や保管所へ一時的に搬送し、その後修理工場へ移動する場合
- 夜間レッカーで一旦保管場所へ搬送し、後日修理業者へ移動する場合
このように、一次レッカー先が十分に検討されず、実際の修理場所として適していなかった場合には、二次レッカーでも賠償対象とされる可能性があります。
レッカー費用の「距離」や「金額」も争点に
レッカー費用の相当性は、
- 費用の妥当性
- レッカー距離の合理性
なども検討されます。例えば、合理的理由なく遠方の修理工場に入庫する場合や、あまりに高額な搬送費用を請求する場合には、レッカーの相当性が否定される可能性があります。
総合判断が必要
このように、レッカー費用の賠償可否には明確な基準がなく、
- 事故現場の状況
- 搬送の経緯
- 二次レッカーの必要性
- 費用・距離
などを総合的に判断する必要があります。
まとめ
当事務所では、レッカー費用が問題となった場合、損害調査報告書や事故車の現状から
- 走行上の安全性
- 保安基準との整合性
を詳細に調査し、相手保険会社と交渉してレッカー費用を認めさせた実績が複数あります。
交通事故でレッカー費用・搬送費用の賠償が気になる方は、事案ごとに請求可能性を判断し、必要資料の作成までサポートする交通事故賠償に強いHOPE法律事務所へご相談ください。静岡県全域対応でご依頼を承っています。
