後遺障害獲得事例①

2023年9月15日 カテゴリー:後遺障害

当事務所は、医療過誤訴訟、交通事故医療訴訟を得意としていることから、事故に遭われた被害者の方で、適正な後遺障害等級が認定されるよう尽力しております。
今回は、当事務所の後遺障害申請サポートにより、後遺障害獲得に至ったクライアントの事例をご紹介いたします。なお、個人の特定を避けるため、事案は多少デフォルメしております。
当事務所の依頼者様で、事故にあい、上腕又は大腿骨の骨幹部の開放骨折を負った方がいました。治療の結果骨癒合を得られたということで、ご相談の時点で認定としては骨折部に神経症状を残すものとして14級の後遺障害でした。
しかし、医療記録から感じる依頼者様の受傷の程度、症状固定時の依頼者様の症状からすると、骨癒合が良好に得られたとして軽微な神経症状が残存しただけとの認定には大変な違和感がありました。
そのため、当事務所の顧問医師とも相談し、医療記録を精査することといたしました。一番の違和感は、本人の残存症状の強さと、骨折部の範囲の広さから考えられる癒合状態の評価でした。
顧問医師とも協力し、現在の骨癒合状況を立体的に評価するほうが望ましいと考え、骨折部について追加で3DCTの撮影を施行していただきました。
その結果、レントゲンの撮影面からは骨癒合があると判断できたものの、3DCTによる骨幹部内部の癒合状態を評価したところ、骨癒合と評価するには不十分な骨欠損部分があることが判明し、骨欠損部分の存在により骨幹部の直径の減少率が50%以上となることがわかりました。
そして、依頼者様の骨折部には偽関節が生じていることが指摘でき、偽関節による等級として後遺障害等級8級、さらに骨折に伴う筋肉の骨折部への癒着による疼痛や可動域制限の存在を指摘することで、骨折部の遠位にある関節部の疼痛についても後遺障害等級12級を認定していただくことができました。
そのため、当事務所にご依頼いただく前は後遺障害等級14級のため、後遺障害が認定されたことで、自賠責保険の基準に引き直すと、後遺障害等級14級の場合は75万円の支払ですが、後遺障害等級8級への上昇がありましたので819万円が支払われることになり、保障が非常に上昇致しました。
相手方への請求分を含めれば、最終的な賠償額の上昇効果は1000万円を超えることから、依頼者様にとって非常によい結果を残すことができた事例としてご紹介させていただきます。